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≪ 細心の注意をもって開かねばならない ≫ 初心者がうかつにその楽譜を見ようものなら、 眩暈と吐き気に襲われる危険性があり、下手をすると心に深い傷が残る。 まず難易度は、超絶技巧練習曲第4番「マゼッパ」の約10倍と考えて良い。 それは、世界でわずか数人しか録音していないという事実からも容易に想像が付く。 大量の細かい音符で半音階的に真っ黒に埋め尽くされているため、 ただ単純に楽譜を読み取るだけでも長い時間を必要とする。 もはや“その作業”は「譜読み」ではなく、「解読」であり、 軽い気持ちでMIDIを作ろうとすると、大火傷を負う。 聴衆に身震いを惹き起こすほどの華麗なるトレモロは、 もはや、片手で弾くのを許されておらず、 “両手によるユニゾン”を強制する。 それが、フランツ・リストのop.2である ―ショパン三世―
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