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■ “銀河鉄道の夜”の《カンパネラ》
【 銀河鉄道の夜 】は、故・宮沢賢治の童話作品。
過去になんども映画化やアニメ化がされており、知らない人はほとんどいない。
その中にカンパネラが存在する。
主人公・ジョバンニの親友、カムパネルラである。
それは、70年以上も前に作られた作品なので
campanellaをカムパネルラと表記してもおかしくない時代。
宗教色の強いこの物語は、2人の少年…ジョバンニとカンパネラが
列車に乗って銀河を旅するファンタジー。
〜〜
カムパネルラはジョバンニとは幼い頃からの親友でした。
だけどジョバンニは最近、“悪い噂”のおかげで
他の友達のイジメの対象となっていました。
だから二人は、彼らの前ではあまり会話ができませんでした。
―それは、意地の悪い少年・ザネリが噂を流していた張本人だったのです―
ある日、ジョバンニが目覚めると見知らぬ列車に乗っていました。
ふと気付くと、すぐそばにカムパネルラも一緒に座っていたので、安心しました。
やがて、なぜか彼(=カムパネルラ)はこうつぶやきます。
「お母さんは、ぼくを許してくださるだろうか…」
カムパネルラは最初からその“旅の意味”に気づいていたのです。
二人の少年による、楽しくて悲しい嬉しくて切ない、
長い長い銀河の冒険がここからはじまるのです。
〜〜
そして旅の終わりは、
カムパルラが“天”へ還り、ジョバンニが“地”へ帰ることで締めくくられている。
やがてジョバンニは一人目覚めると、
心優しいカムパルラがザネリを助けようと川に飛び込み、溺れてしまったことを知るのである。
さて、
これを、“たんなる自己犠牲愛を描写した物語だ”、と判断するのは浅はかなことである。
この作品は宮沢賢治の妹“とし”が亡くなったことをきっかけに作られた物語。
“ジョバンニ”は作者である「宮沢賢治」自身であり、
“カムパルラ”は愛する彼の妹・「宮沢とし」であるということを知っておかねばなるまい。
彼女が亡くなったあと、彼は列車で傷心旅行をしている。
ぜひ、その辺の彼の心境を悟ってもらいたい。
〜〜
カムパネルラ「どこまでも僕達一緒に進んで行こう!」
ジョバンニ:「うん、きっと」
…、、、
ジョバンニ「僕達、どこまでも一緒だよ!」
―振り返ると、そこにいたはずのカムパネルラはいなくなっていた―
〜〜
〜参考〜
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宮沢賢治の見た夢〜銀河鉄道の夜〜
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『ウィキペディア』検索―銀河鉄道の夜―