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■そもそも【カンパネラ】って何のことよ?
英語で「ベル(Bell)」のことです。
つまりカネのことです。カネと言っても“金”ではなく“鐘”です。
しかもただの“鐘”ではなく、“小っちゃい鐘”です。
イタリア語でCampanella(カンパネラ)と書きます。
“campana(カンパーナ)”は鐘の意味で、
“campanella(カンパネラ)”は小さな鐘を意味します。
教会で鳴らしている洋風の鐘 や お寺で鳴らしている和風の鐘、
鈴、風鈴、木魚の横に置いてある「♪チーン〜♪」も、すべてカンパネラです。
よーするに、「鐘」が付けばイタリア語で「カンパネラ」なわけです。
ま、ほんとは大っきい鐘は「カンパーナ」なんですがね…。もっと正確にいえば、カンパーナっていうのは「吊り鐘」、「金管楽器のベル」、
「シンバル中央部のドーム部分」を言うそうです。
古い時代の鐘(ベル)は、金属板を折り曲げて作られていたそうで、
「カンパーナ」は6世紀ごろから使われ始めた言葉であり、語源はギリシャ語の【 kampto(折り曲げる) 】、
または【 kampoulos(折り曲げられた) 】に由来しているということです。
―カンパネラの話に戻ります―
めんどい法則はとばしますがイタリア語は名詞の頭に“La(ラ)”を付けるのでLa campanella(ラ・カンパネラ)になります。
ちなみにイタリア語での正しい発音は「ラ・カンパネッラ(※アクセントは【ネ】)」ですが、
日本語で書く時は「ラカンパネラ」が正解です。声に出して言うのであれば、
カンパネッラと発音してもいいかもしれません。それはちょうど、英語になると
プロフェッショナルな発音をする帰国子女のような感じですかな(笑)
でもノートにそれを記す場合、「ラ・カンパネッラ」と書くのはちょっと変だと思います。
例えば、apple(意味:りんご)は普通、「アップル」と読みますよね?
ですが、英語の国でその辺を通りかかった人に「アップル」と言ってみて下さい。
100%通じません(;´д`)ノ"
それはなぜか…、、、
英語での正しい発音が「アポォ」だからです。
だからといってノートに「アポォ」とカタカナを3つ書くと、
今度は逆に日本人に「りんご」だということが分かりません。
むしろ、それを見た人によっては「あほ⇒あふぉ⇒あぽぉ⇒アポォ(´∀` )???」と勘違いされ、その人の身に「お笑いの神」を降臨させかねません。
よって「apple」は「アップル」と書くし、「la campanella」も「ラ・カンパネラ」と書くのが普通なのです。
すなわちラ・カンパネッラと書くことはアポォと書くのと同じことですので、
知ったかぶって「カンパネッラ」と書くのはやめましょう。ニッコロ・パガニーニもやめてね(;´д`)ノ"
ちなみに、
“お寺にある鐘”と“教会にある鐘”はどちらも“鐘”でありそして“宗教”ですが、
面白いことに音も慣らし方も違います。お寺の鐘は、木で鐘の外側を叩いて鳴らします。教会の鐘は、金属で、鐘の内部を叩いて鳴らします。
そのため、音が「ゴーン〜」と「カラーン〜」で違うのです。
パガニーニやリストの時代のイタリアにあったのはやはり“教会の鐘”だと思うし、
そもそも彼らの作曲した「ラ・カンパネラ」の旋律は「♪〜ゴーン〜♪」でも「♪〜チーン〜♪」でもなく、
「♪〜カラーンコローン〜♪」なイメージだと思うので、“あなたが演奏中に頭の中に思い描くべき鐘”は、
結婚式の教会などで鳴っているような鐘を想像するのがよろしいかと思います。