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■ピアノの正式名称は?
グラーヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ
(
Gravicembalo col piano e forte
)
Piano
(ピアノ)は、音楽用語で「弱く」を意味します。
イタリア語では「慎重に」「ゆっくりと」「小声で」という意味があります。
Forte
(フォルテ)は音楽用語で「強く」の意味で、
イタリア語の意味では「頑固なもの」「強烈な」「速く」「大声で」です。
Gravi
(グラーヴィ)は、「大きな」を意味します。
つまり、
クラヴィコードの表現力とグラーヴィチェンバロ(大型のチェンバロのこと)の音量を併せ持ち、
弱い音(ピアノ)も強い音(フォルテ)も表現できる
ことから、この名が付きました。
やがてその名は短縮され
フォルテピアノ
(
Fortepiano
)と呼ばれるようになり、 そしていつしか
ピアノフォルテ
(
Pianoforte
)になり、 現代ではさらに短く
ピアノ
となったわけです。 まぁよーするに、今の時代わざわざ「ケータイ」を「携帯電話」って呼ぶ人はいませんでしょ(;´д`)ノ"コレと同じようなもんです。
グラーヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ
(※1709年にクリストフォリによって発明される)
↓
フォルテピアノ
↓
ピアノフォルテ
↓
ピアノ
(※現代での呼び方)
一般的に、
楽譜には「ピアノ(
Piano
)」、または「ピアノフォルテ(
Pianoforte
)」と表記されます。
ドイツ語の国では「
ハンマークラヴィーア
(
Hammerklavier
)」と言い、
より一般的には「
クラヴィーア
(
Klavier
)」と呼んでいるようです。
なお、「ハンマークラヴィーア」はハンマーで弦を叩いて音を出すクラヴィーアを意味するので、
ベートーヴェンの【 ハンマークラヴィーアソナタ集 】はすなわち、【 ピアノソナタ集 】のことです。
※「
グ
ラーヴィ(Gravi)」と「
ク
ラヴィ(Klavi)」は違う単語なので間違えないように。
ち
なみに…
「ピアノ」には他にもたくさんの名前が存在します。
国によって、時代によって名前が変わっていたためです。
「グラーヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」
「クラヴィチェンバロ・ア・マルテリーニ」(※意:小さなハンマー付きのチェンバロ)
「ハンマー・フリューゲル」(※意:ハンマー付きの翼)
「ハンマー・クラヴィーア」
「ピアノ・エ・フォルテ」
「ピアノ・フォルテ」
「ピアノフォルテ」
「フォルテ・ピアノ」
「フォルテピアノ」
「ピアノフォルト」
「フォルテピアン」
「フォルトピアン」
「フォールピアン」
「クラヴサン・ロワイヤル」(※注:「バトル・ロワイヤル」ではない)
・・・etc.
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